初めて恋愛をしている。
初めて人を好きになった。
でもその人はもう誰かのものだった。
それでもこっちに来ようとする。
私はそれを押しのける。苦しい。
お父さんは私が意思表示出来なかった小さな小さな時、海を見ながらいつも私に言っていた。
「お前の家はどこだ?」
そして私は父がひとりで住む家の住所を言う。
そしてその次に、
「お前の苗字はなんだ?」
私は普段学校で使っていない幼稚園までの苗字を楽しそうにニコニコしながら伝える。
そうするとお父さんは褒めてくれる。
すごく嬉しかった。同時に自分が分からなくなっていた。でもすごく嬉しくて今でも写真のような記憶のひとつ。
でも、
わたしがトラウマを叫ぶようになって、
自分の悲しみを伝えるようになってからは、
全て拒絶し始めた。
30kgになって学校に行けなくなって、
お父さんと一緒にいたいと泣きついても
「お前とは一緒に住めない」と一点張り。
父は、私の心より周りからの目を気にした。
大人になって悲しくて家に行くと、
「ここは俺の家だから無断で来るな」というようになった。
父が好きだったのは自分の母親の孫である私であって私じゃない。父の後ろを黙ってくっ付いて家族を感じられる私であって、心のある私じゃない。
人は見な都合が悪くなると突き放す。
私が私を伝えれば出ていけと拒絶する。
その分少しでも受け入れてもらえると、
私は過剰に喜び、"もっともっと!"と尽きない欲を、満たされない欲を相手に押し付ける。
そんな自分を分かっているから、私は彼の子どもまでの不幸の責任を背負う覚悟がない。私だけの物にならない限り首を絞め続けるだろう。
この満たされなかった子ども心という爆弾を常に抱えていることを実感する。
死にたい。寂しい。
だれかずっと私を抱えていて。
お願い、暴れる私を抱き締めて。